Vol.1 『ぶどう便りをお届けします』
はじめまして、リヴィオ・ヴォゲラです。僕はネイヴェ村という小さな田舎町で、父が約30年前から始めたワイン作りを手伝っています。家族は父ルイジ、母ピヌッチャ、それに妹のロベルタの4人。この4人が総出でワインを造り、アグリツーリズモ(*1)を経営しています。小さいけど僕にはこれが理想的なスタイルです。これからみなさんに僕達のブドウ畑の様子や、うちで起こった楽しい出来事をお届けして行きます。どうぞよろしく!
さて、まずは僕の住む「ネイヴェ村」からご紹介します。ネイヴェ村はイタリアの北に位置するピエモンテ州の小さな村。有名なワイン「バルバレスコ」の名醸地で、なだらかな丘陵が広がる美しい場所です。ここはスローフード運動の発祥地ブラからも近く、そして次の冬季オリンピックが開催される州都のトリノ までも約70kmの距離。でも、だからといって我が家の周りでは特別変わったことは何一つなく(笑)、昔から変わらない平穏な時間が毎日ゆっくりと流れています。
おいしいワインのある所には、おいしい食材があるといわれますが、ここネイヴェ村周辺も春にはアスパラ、秋にはトリュフや栗、鹿などのジビエ系の肉という具合においしい食材の宝庫。うちのマンマは近くの野山でとれた食材で、アグリツーリズモに泊まりに来たお客様たちに自慢の手料理を振舞います。うちのマンマの手料理は世界一!特におすすめはアニョレッティ(ラヴィオリのような詰め物のパスタ)とウサギの煮込みです。おなかいっぱいでも、まだオカワリしたくなるおいしさです!
我が家のワイナリー兼アグリツーリズモの建物は自慢のブドウ畑の側に建っています。うちに泊まると、ワイン農家の生活が体験できるので、ヴェンデミア(*2)の時期には「ブドウの収穫を体験したい」というお客様がたくさんいらっしゃるんですよ。
この辺りの夏は例年暑くて乾燥しているのですが、今年はさらに猛暑なのか、すでに40℃近い気温を記録した場所もあるとか。一昨年の猛暑(ヨーロッパ全体でたくさんの高齢者の方が暑さで亡くなった)を思い出すと僕はちょっとウンザリした気分になるけど、ブドウにとっては夏の“適度”な日照は大切なんです(もちろん人間と一緒で、限度を超えると大いに問題となりますが…)。
とにかく、ここネイヴェ村もこれから夏本番を迎えます。僕達ワイン農家にとっては最も忙しい時期。休みは交代で取るか、冬までガマンするか…。我が家は今年も仕事になりそうです。
ではまた次回、Ferragosto(8月15日、聖母被昇天祝日)を過ぎたころに。Ciao!
(*1)アグリツーリズモ
「アグリ(農業)」「ツーリズモ(旅行)」という二つの意味を持つユニークな体験型休暇プログラム。ただ田舎に宿泊するだけではなく、ワイン作りや家庭料理を習うなど、様々な体験を通して楽しむことができ、近年人気の観光サービスとなっている。

(*2)ヴェンデミア vendemmia
ブドウの収穫(量)、収穫時期のこと。農家には一番忙しい時期。旬の食材がそろい、各地で試食会や試飲会などが行われ、グルメにとってはたまらない時期でもある。

©Ritz ITABASHI 2006
プロフィール
7月19日(水)のブドウ畑
晴れ 午前7:30
気温:20℃ 湿度:40%
まだ色づいてないけど
ずいぶん大きくなりました。
バックナンバー
Vol.1 『はじめまして!ぶどう便りをお届けします』
Vol.2 『Buona Vacanza !(よい夏休みを!)』
Vol.3 『初公開!マンマの秘伝レシピ』
Vol.4 『ネイヴェ村は収穫真っ盛り!』
Vol.5 『新酒と栗の季節です!』
Vol.6 『世界最高品質の白トリュフ!』
Vol.7 『2006年はトリノオリンピック!』
Vol.8 『春のスタート・ダッシュ!』
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