トリノ、24時からの恋人たち トリノ、24時からの恋人たち
見る前に予習しておくと映画を何倍も楽しめるポイントをご紹介!
数々の映画作品へのオマージュ
本編ではジュゼッペ・トルナトーレ監督の『ニューシネマ・パラダイス』のように、過去の作品が効果的に使われている。リュミエール兄弟が作った世界最初の映画『列車の到着』やアメリカの喜劇王バスター・キートン作品の名シーン、フェデリコ・フェリーニの『甘い生活』でトレビの泉に入り戯れるアニタ・エクバーグのピンナップなど、数多くの伝説的なシーンやスチールが目に留まり、映画ファンの心理を快く刺激する。また名作のワンシーンを思い出させる登場人物のダイアログにも注目。この作品を見る前に黎明期のイタリア映画やバスター・キートンのコメディ作品を見ておくと、さまざまなシーンに隠された仕掛けをより楽しむことができそうだ。

トリノの街の美しさ
映画の舞台となるトリノの街の美しさも見所。広場のシーンなどで目に留まる、アートの街ならではの恒例イベント「芸術家の光」。1998年からスタートし、市街21ヵ所の通りを雪の結晶や星座など、さまざまな光のアートが幻想的に彩る催しだ。最大のものはモーレ・アントネッリアーナの塔の円蓋外に赤く輝くフィボナッチ数列(*)。
*フィボナッチ数列とは?
13世紀イタリアの数学者フィボナッチが定義した、1 1 2 3 5 8 13 21…と先行する二つの数の和が続いていく数列。植物や動物、すべて調和を示すといわれる黄金比1.618を導き出す。『ダ・ヴィンチ・コード』でも言及され、一躍有名になった。

物語のメインステージ「モーレ・アントネッリアーナ」
モーレ・アントネッリアーナ Mole Antonelliana
トリノの街のシンボルとして親しまれる高さ167mの塔。1863年、アレッサンドロ・アントネッリの設計によりシナゴーグ(ユダヤ教会堂)として着工されたが、途中で資金不足などのため工事が中断、1889年にようやく完成した。エレベーターで展望スペースまで昇ることができ、天候の良い日は遠くアルプスを望み、丘の上に建つスペルガ聖堂やポー川が流れる美しいトリノの街を一望できる。イタリアの2セントユーロ硬貨の絵柄にもなっている。

国立シネマ・ミュージアム Museo Nationale del Cinema
5階に分かれた館内には、その建築様式を活かしてさまざまな資料が展示されている。映画の父、リュミエール兄弟の作品からハリウッド作品まで、古今東西の映画フィルムや資料、撮影機材、衣装、小道具、セットなどが並ぶ。カメラの前で被写体になってみたり、セットの中に入り込んでみたりと、映画の魅力を存分に体験できる仕組みになっている。プラネタリウムのように寝転がって映画を見ることのできるスペースなどもあり、ゆったりと美しい映像の世界を満喫できる。
トリノはイタリアメディア産業発祥の地。最初の映画制作会社が設立され、世界初のスペクタクル映画である「カビリア」(1914年)もトリノで撮影された。国立シネマ・ミュージアムの計画は1941年、歴史家でありコレクターであったマリア・アドリアーナ・プローロ氏のプロジェクトからスタート。その後トリノ市やピエモンテ州などの活動が実り、モーレ・アントネッリアーナの改修工事と平行しながら計画が進められ、2000年7月、近代的な博物館としてオープンした。

MUSEO NAZIONALE DEL CINEMAホームページ
http://museonazionaledelcinema.it (イタリア語・英語)

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