| シエナは、毎年7月2日と8月16日に催される華やかな祝祭パリオで世界中の人々に知られている。中世以来のこの祭りはシエナ市民の生活と深く結びついたものであり、「シエナの心」ともいわれている。 |
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パリオとは、本来シエナ独自の地区組織コントラーダという単位で競われる競馬の勝者に与えられる旗を意味するが、一般的には、カンポ広場で開催される競馬そのものを指すことが多い。パリオの目的は、シエナの守護聖人である聖母マリアの7月2日の「ご訪問(聖母のエリザベツ訪問)」と、8月16日の「聖母被昇天」を祝うことにある。この往時のパリオの様子は、ヴィンチェンツォ・ルスティチやジュゼッペ・ゾッキの絵画から窺い知ることができる。 中世のシエナでは、市内を行政的に3区画に区分し、その中に17のコントラーダを組織した。パリオでは、コントラーダを代表する人々が各々の組織を表す旗を手に練り歩く行列に続いて、コントラーダ対抗の競馬が行われる。勝者には、町の守護神である聖母マリアの肖像が描かれた旗が渡される。コントラーダは、現在も機能し、パリオはシエナ市民が自分たちの結束を確認する誇り高き伝統行事である。 |
| 世界一美しい広場と称されるカンポ広場に面して、14世紀初めにほぼ現在の外観を呈するにいたった市庁舎「プッブリコ宮殿」がある。市庁舎の向かって左が、同じく14世紀中頃に完成した高さ102mのマンジャの塔。広場は扇形で、市庁舎のある扇の内側が一番低く、外側に向かうにつれ、徐々に高く傾斜していく。この扇形は9つの三角形を描いているが、これは、シエナ政府のノーヴェ(9つの地区・9人体制 1287〜1355年)体制の象徴とされている。カンポ広場と市庁舎は、ノーヴェ体制の治下に自治都市として繁栄したシエナを今に伝える立法・司法・行政の中心である。 |
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