| 現在、ICIFの専任講師陣は4人。シェフ2人と、パティシェ(お菓子専門シェフ)、それにソムリエだ。今回は3人の講師の方々に話を聞くことができた。 |
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主任シェフのセルジョ・ザネッティさんは、弱冠32歳。マッジョーレ湖近くの街ドモドッソラの生まれ。幼い頃から料理人を志し、フィレンツェのグランドホテルをはじめ、パリやロンドンなど国外も含めた数々のリストランテで修業を積んできた。ICIFに就職したのは4年ほど前。地元の料理だけでなく、全イタリアの料理を外国人に教えるという大変な仕事だが、至って充実した毎日だという。「得意料理を強いて挙げるなら、魚料理ですね」と、内陸の人らしからぬ発言に、ちょっと驚かされた。もっとも、最近ではトリノやミラノといった大都市には、築地のような市場があって、上質の魚には事欠かないのだそうだ。では、セルジョさんが決めた7月の日本人学生卒業試験メニューのセコンドが魚料理なのは、お得意の1品だから? 「いえ、違います(笑)。暑い季節のランチには、あまり重い料理はそぐわないでしょう?」とのこと。メニュー作りには、繊細な心配りが必要なのだ。「日本人学生は、かなり優秀な人が多い。5月に日本へ行く機会がありましたが、イタリア料理店の水準が高いので、びっくりしました」 いいシェフになる条件は?と訊くと、「いろいろな店で修業を積み重ねることですね」 セルジョさん自身、各地をまわってきた経験が、今につながっているということなのだろう。 |
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もうひとりのシェフ、ピエトロ・バルディさんは、実はワイン製造会社の社長さんでもある。約5ヘクタールの畑で作るワインは、友人や知人をはじめ、近郊の街にも出荷される。自宅の脇には立派な醸造室もあって、どちらかというとこちらが本業のような観も? 「数年前に引退して、今は年金生活ですから、シェフ(講師)業は、楽しんでやっています」と陽気な笑顔でおっしゃるとおり、ピエトロさんの授業は実に自由で型破りなのだとか。「基本は大切ですが、学生さんたちには、徐々に自分らしさを出していって欲しいですね」 近隣の生まれのピエトロさんのお得意は、ウサギ料理。ピエモンテといえば、肉の煮込み類が名物。なるほど、納得の答えだ(そういえば、ワイン畑の見学に伺った際、庭の片隅の小屋にウサギがいっぱいいたっけ・・・)。日本ではなかなか体験できない、ピエトロさんの自慢料理を伝授される学生たちは実に幸運だ。 |
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ソムリエのジャンカルロ・レルカーラさんは、幼い頃からワインへの情熱を燃やし、現在の職に就いた。89年には、イタリア最優秀ソムリエコンテストで第1位に輝いている。「ワインはともかく奥が深い。いくら勉強しても、し過ぎるということはありません」 ジャンカルロさんが強くアピールするのが「新しいシェフ像」だ。「これからのシェフは、ただ料理ができるだけでは通用しません。ワインを含めて、サービスのいろはもわかっている人でなければ、プロとして一流とはいえないと思うんです」 彼のこの考えは、そのままICIFの思想と合致する。イタリアをはじめ、ヨーロッパ各国で、こうした「新しいシェフ」育成の動きが高まっているのだそうだ。それでは、ソムリエの仕事がなくなりませんか? 「シェフに必要なのは、どの料理と、どんなワインが合うかを理解していること。すべてのラベルを覚えなさいというわけではないんです。だからもちろん、ソムリエの仕事を侵すことにはなりませんよ」 ICIFのマスターコースでは、50時間余りの授業で、50種前後のワインを試飲する。「最初に言ったように、短期間でワインを理解するのは無理です。学生諸君には、『学校の授業がすべてではないよ』と言いたい。いつでも、いくつになっても、向学心を失わないで欲しいんです。日本では、近頃、かなりの数や種類のイタリア・ワインが飲めるようになったそうで、学生の水準も高い。この条件を活かして前向きに頑張ってもらいたい」 |
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| 最後に、どの先生も口にしていたのが「日本人学生はまじめだけれど、質問が少ない」ということ。これからICIFに参加する皆さん、もっと積極的に、わからないこと、疑問に思ったことは、どしどし訊いてください! |