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インテル二社発行の
サローネ・ガイド

サローネ会場の外で発表するメーカーを見るために雑誌インテルニ社が発行したのがこのガイドブック。皆この本を片手にミラノ市内をデザイン詣で。
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近年はサローネ本会場に出展せず、市内の自社ショールームもしくは工場跡地などを改造して新作を発表するフオーリ・サローネの動きが見られます。今年はその傾向が更に顕著で、関係者やバイヤーは市内に点在するショールームやロフトを目指し、地図を片手に様々な言語が市内を飛び交いました。フオーリ・サローネでは、フィエラ会場のような規定に拘束されず自由な展示が可能なため、幻想的なインスタレーションや、空中サスペンションによる展示、斬新な空間構成を見ることができます。その点今年のサローネは見応えあったといえるでしょう。
今年は取り立てて革新的な家具やイデア、新人の登場は見られなかったものの、外国人デザイナーの起用が圧倒的に多くなりました。巨匠と呼ばれたイタリア人デザイナーが主役であったかつてのサローネは少し陰を潜め、各メーカーとも今は外国のデザイナーを起用しなければ今後のヴィジョンが打ち出しにくいといった現状も見えています。これをサローネが国際化したと単純に解釈してよいかは難しいところです。 |
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トム・ディクソン(Tom Dixon)
新作
スーペル・ストゥーディオ・ピュウの会場内にブースを設けていたトム・ディクソンの新作ミラーボール(Mirror Ball)。「クリスマスツリーのよう」と会場で評判でした。 |
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ファビオ・ノヴェンブレのソファー
人気会場スーペル・ストゥーディオ・ピュウの入り口で注目を浴びていたファビオ・ノヴェンブレ(Fabio Novembre)のソファー“SOS Sofa of
Solitude”。 |
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家具は木目を使用したナチュラル志向から、色・形・素材共にバリエーションを広げ、カラフルなプラスチックや大胆なイメージも増えて、デザインに活気が出始めたようです。平行してカッシーナやB&Bのような保守層に向けた従来通りのシンプルなラインを展開するメーカーも今だ多く、サローネには保守と革新、もしくはそのミックスというデザインの流れが常に見受けられます。
今年引き続きの傾向として見られたのは、素材としてのマテリアル。透過性のあるプラスチックやアルミ、強化された塩化ビニール、ポリプロピレンの椅子など環境に配慮し、リサイクル可能な素材を使用する傾向は続きます。デザイナーはこうした既存のマテリアルを更に突き詰め、素材としての新しい哲学と表現に読みかえる詩的な能力が要求されています。
その他には、「重力」からの開放。薄く軽やかなマテリアルを使用することにより、家具のイメージやデザインに浮遊感が加わり始めたことも見逃せません。今回のサローネに並行してデザイン誌ドムスと10
Corso Comoのギャラリーで開催された「倉俣史朗回顧展」の狙いは、まさに素材の哲学と浮遊感を今後の一つの傾向として注視していることがわかります。
フォルムの面では、昨年ドリアデからのデビューが話題を呼んだ吉岡徳人や人気のロン・アラッドらがデザインしたように、人体の動きそのものがデザインの鍵となる流線形のフォルムも多く見られました。人体に近づこうとするルネッサンスへの回帰的なデザインは、イタリア家具本来の姿として今後も期待されます。
最後に、今回初登場の無印良品やオランダのデザインのように、家具のデザインだけでなく暮らしのプロダクト全般やデザイン行為そのものに疑問を問い掛けるメーカーも参入を始めたことは今年の変化でしょう。本来家具や照明を基本とする見本市であったサローネが、今後“国境を越えたデザイン活動の総体”へと視野を広げていくように感じられます。
(ミラノ特派員・藤澤 綾子)
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