 |
 |
煮詰めたぶどう液を、樫や栗、桑など数種類もの材質の異なる樽に1年ごとに移しかえ、手間も時間をもかけて酢酸発酵させて作るバルサミコ酢(aceto
balsamico、アチェート・バルサミコ)は、1000年以上前にエミリア・ロマーニャ州のモデナで誕生しました。当地を支配していたエステ公爵家によって作られたのがきっかけと言われ、貴族階級で食された他、ヨーロッパの諸貴族への贈り物として用いられたという記録も残されています。
世界的に有名なチーズのパルミジャーノ・レッジャーノやパルマハムも同州生まれ。肉類や食肉加工品が豊富で、ポー川流域周辺の平野では米や野菜なども作られているエミリア・ロマーニャ州は、イタリア随一の食材の宝庫と言えます。 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
|
|
| 「酸味と甘味がほどよく混じり合ったこの料理には、サンジョベーゼなど爽やかさを引き立てる酸味の利いた赤ワインがいいですね。白ワインならどんな種類とでも合います」(マネージャーの稲葉さん談) |
|
 |
イタリア北部を中心に、さまざまな郷土料理が愉しめるトラットリアとして定評があるのが、西麻布の「アンティキ サポーリ」。広尾の「ラ・ビスボッチャ」などの料理長を務めた高橋弘行さんが3年半かけミラノを拠点に、南はサルディニア、カプリ島、北はパルマやウディネなどにあるトラットリアやリストランテなどで修行をし、3年前にオープンしました。
「冬は寒さが厳しく、夏は40度近くにもなるパルマのトラットリアで修行をしていたときに出会った料理。見た目よりもさっぱりとしているので暑い夏によく食べました」と言う高橋さんの思い出の一品が、「豚のすね肉とたまねぎのバルサミコ酢煮」です。豚のすね肉とたまねぎをセージとバルサミコ酢でじっくりと時間をかけて煮込んでいるので、豚肉にはバルサミコ酢の酸味とたまねぎの甘味、そしてセージの香りがしっかりとしみ込み、口の中でとろけるほどの柔らかさです。仕上げのバターとエキストラバージンオリーブオイルが、酸味と甘味にまろやかな風味を加え、食欲がフツフツと湧いてくるうまさに。付け合せのマッシュポテトは夏が過ぎると、秋から冬にかけてが旬のポレンタにとって代わられます。
朝9時から夜12時までと、料理修行にどっぷりと浸かったイタリア生活の中で、高橋さんの心に残っている場所のひとつが、パルマ。パルマに住んでいた頃は休みのたびに、郊外を中心にトラットリアなどをくまなく訪ねたそうです。中でも忘れられないのがパルミジャーノ・レッジャーノやパルマハムの工場を見学したこと。「パルミジャーノ・レッジャーノの工場には、1個40kgほどの丸いチーズの塊が高く積まれていて、圧巻でした。チーズは切り立てが最高にうまいですね」
豚肉をはじめ、牛、鶏、ホロホロ鳥などの有数の産地でもあるパルマは、やはり肉料理がメイン。パルマ近郊を流れるポー川で多少の川魚は捕れるものの、街中のトラットリアなどでも、前菜に出されるやりいかやスモークサーモン以外に、メインとしての魚料理はほとんどなく、魚が恋しくなったこともあったそう。「そのおかげで、肉料理を徹底的に学ぶことができました」
モデナのバルサミコ酢に、パルマの豚肉とたまねぎ。文句なしに美味しく、「どうやって作るのですか?」と思わず聞きたくなるほどの味わい。これぞこの土地ならではの食材がギュッと詰まった逸品です。 |
|
|
 |
 |
| オーナーシェフの高橋弘行さん(左)とマネージャーの稲葉一幸さん(右)。「イタリア料理はシンプルが基本。カプリ島のトラットリアで修行したとき、アクアパッツア(acqua
pazza−本来は「狂った水」の意。イタリア風煮魚)は、魚、あさり、トマト、オリーブ、オレガノ、ケッパーなどをまとめて鍋に放りこんで作っていましたね。内臓を取り除いた魚をそのままドーンと焼いてしまう料理もありました。イタリア料理の要は素材にありき、あくまでも素材が主役です」(高橋さん談) |
|
 |
 |
| 「豚すね肉とたまねぎのバルサミコ酢煮」にぴったりなドルチェといえば、「ビアンコマンジャーレ」。いちごのソースがさっぱりとしたブラマンジェです。 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
「トラットリア アンティキ サポーリ」
住所:
東京都港区西麻布1-11-16メンテルス六本木1F
tel:03-5772-3591
fax:03-5772-3592
営業時間:
LUNCH:12:00〜14:00
DINNER:18:00〜24:00(L.O. 22:30)
定休日:日曜日
※西麻布郵便局の真向かい。HOTELメンテルス六本木1F。 |
|
 |
 |
|