イチオシリストランテ
もっと知りたい!イタリア料理
山間部が多く、酪農が盛んな北部。気候温暖で肥沃な土地の中部。地中海気候でアフリカ、中近東文化などの影響を受ける南部。そんなイタリアには地域や風土を反映した“郷土料理”がたくさんあります。このコーナーでは代表的な料理を紹介しながら、本場の味が愉しめるイチオシリストランテもご紹介します。
北部の料理
中部の料理
南部の料理
[ポレンタ] [リゾット] [パルマハム] [ピチ] [トリッパ] [ディアボラ] [唐辛子] [ウイキョウ] [ピッツァ]
[タレッジオ] [バルサミコ] [手打ちパスタ] [カッチャトーラ] [マグロ] [魚介類]
ロンバルディア地方の風土が育むチーズ タレッジオ
 ロンバルディア州北部の小都市、ベルガモ。ここから車で約30分、イタリアのミネラルウォーター、「サンペレグリノ」でも知られる有名なサンペレグリノ・テルメを過ぎ、さらに北上したところにあるのがタレッジオ渓谷です。

 現在では工場生産のものも増えましたが、タレッジオ渓谷にある、一定の湿度や温度が保たれるという洞窟の中で、表面を何度も塩水で洗いながら熟成させるのが、本場のタレッジオ。「洗う」ことにより、チーズへの水分補給や表面についた菌の活性化が促されます。また、タレッジオはD.O.P.(DENOMINAZIONE DI ORIGINE PROTETTA、原産地統制呼称)指定されている30種類のチーズのひとつ。淡いオレンジ色の外皮を持ち、中身はクリーム色をしています。中華料理の「おかゆ」などとともに出される「豆腐乳(トウフルー)」と似ているとも言われますが、クリーミーな味と濃厚な香りが特徴です。同州では、ワインなどとそのまま食されるほか、パスタやリゾット、スフレなどにもよく使われるそうです。
「ヴィナッチャでウォッシュタイプに仕上げたタレッジオと卵のミルフィーユ」
ITALIAN WINE BAR AZ<神宮前>
「ロンバルディア州、特にベルガモ産の赤ワインが合うでしょう。ちなみに、アンティパストの前に出す“ストゥッツィキ−ノ”、つまりイタリアのおつきだしの小さな一皿がうちの看板。ストゥッツィキ−ノとともに、イタリアワインや会話、そしてAZならではのイタリア気分をゆっくりと愉しんでいただければ嬉しいですね。もちろん、グラスワイン1杯だけでも気軽にご利用ください」(平野さん談)
 「トマトソースも、にんにくも使わない、全く新しいイタリアン!」と話題になっているのが、ITALIAN WINE BAR AZ(イタリアンワインバー アズ)。オーナーでソムリエの平野博文さんが厳選した250種類以上のイタリアンワインと、イタリアの街角や郊外の片田舎にあるトラットリアやリストランテ、秋の収穫祭、“フィエラ・ディ・アウトゥンノ”などで出会った郷土料理やデザートの数々が並びます。

 デザートのようにも見えるこちらの一品に使われているのが、タレッジオです。ワインをとった後にできるぶどうの絞りかす「ヴィナッチャ(vinaccia)」で洗って仕上げます。これは、平野さんのオリジナルスぺシャリテ。ひとクセあるチーズにぶどうの香りと酸味、そしてまろやかさが加わります。花のように飾られた豚の背脂、ラルドはリコリスやローズマリーとともに漬け込まれ、実に風味豊か。平野さんによると“背脂”と呼ばれているこのラルドは脂ではなくコラーゲンだとか。タレッジオとラルド、そしてサクっとしたパイが、それぞれに個性を主張しながらも、あっさりとした薄焼き卵がおのおのの美味しさをぎゅっと包み込み、奥深いうまさになっています。

 平野さんが初めてイタリアを訪れたのは20年以上も前のこと。以来、街々の美しさだけではなく、ワインをはじめ、見るも食べるもおいしい食材にもすっかり魅了され、年に数回は通っています。この料理に出会ったのは、5、6年前、ベルガモのとあるリストランテでのことで、ちょうど、タレッジオ渓谷を訪れた直後だったとか。地方特有の食材がこのように土地に根づき、郷土料理になっていることを目の当たりにして感激したそうです。「そこではロンバルディア州産のグラッパでウォッシュタイプに仕上げられたタレッジオが使われていました。その土地の食材の魅力が最高に引き出されているのが、郷土料理です」。
 「ベルガモはこのあたりですね」とイタリアの地図を開く平野さんと話しつつこの逸品を頬張ると、気持ちはあっという間にまだ訪れたことのないベルガモの街角へ。個性的なタレッジオという食材を守り、育み続けるロンバルディア地方の豊かな風土に、想いがふくらみました。
「昨年の10月には、鉄道やバスを乗り継いでポー川下りをしました。途中、自転車を借りて川沿いにサイクリングをしたのですが、自然の美しさにはうっとり…。もちろん食べ物も満喫しました。終着点は世界遺産のデルタ・デル・ポー。漁師のお宅に宿泊しました。こちらは天然もののうなぎの産地としても有名で、焼いたうなぎにレモン、塩、こしょう、ハーブだけで、とろけるほどのうまさでした。うちでも夏にはうなぎとマンゴーのミルフィーユを出しています」(平野さん談)
リストランテ詳細情報
「ITALIAN WINE BAR AZ(BAR VINI ITALIANI AZ)」
住所
東京都渋谷区神宮前2-20-13-1
tel:03-5474-1118
fax
:03-5474-1118
URLhttp://vino.az-group.net/
営業時間
DINNER:
18:00〜25:00(L.0.)
定休日:日曜日、祝日
※原宿駅竹下口から徒歩10分。代々木ゼミナール角を曲がり、千駄ヶ谷小学校前交差点をさらに直進、左手サザビー先のガソリンスタンドを右折。100メートルほど入ったところのふたまたの角2軒目。小さな赤いテントとピノッキオの人形が目印。
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