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世界的な文化遺産の残るシエナ、ピサなどで知られているトスカーナ州。郊外には素朴な田園風景が広がり、小麦粉、とうもろこし、ぶどう、オリーブ、豚、羊など様々な農畜産物が生産されています。特に、フィレンツェからピサにかけてのキャンティ地方で作られるキャンティワイン、青い実の段階で搾って作るトスカーナ独特のスパイシーなオリーブオイル、貴重なチンタネーゼという種類の豚を使った食肉加工品などは、恵み豊かなトスカーナ州ならではの食材といえます。
フィレンツェから南に約70km、ぶどうとオリーブ畑の田園を抜けた場所に位置するシエナの名物は、手打ちパスタの「ピチ」。小麦粉とラード、水、塩をあわせて滑らかになるまでよく練る、卵を使わないこのパスタは、まるでうどんのよう。ラードが入っているため、うどんよりもよりつるんとした表面で、しっかりとしたこしがあります。 |
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| 「まるで讃岐うどんのよう。イタリアは周囲を海にかこまれていますし、ひょっとしたら日本の食文化と似ている部分があるのかもしれません」(今井シェフ談) |
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シエナのピチを味わえるのが、「オステリア・イル・ピッチョーネ」のプリモピアット「トスカーナの伝統的パスタ“ピチ”と自家製ソーセージのソース」です。濃厚なソーセージのソースがからめられた、モチモチとしたピチは実に味わい豊か。たっぷりと添えられたペコリーノ・ロマーノのチーズがさらにコクを、カリカリとしたクルミや松の実が香ばしさを加えます。
こちらの今井寿シェフは、10数年前、はじめてイタリアに足を運び、シエナの地元の方のお宅を訪ねたそう。そのとき、ちょうど、庭でおばあちゃんとお孫さんが仲良く作っていたのが、ピチの生地。二人の愛情がたっぷりと込められたピチにとても感激をしたことがきっかけで、この料理を作るようになったそう。もちろん、ソースもおばあちゃん直伝のリチェッタ(レシピ)。「料理になくてはならないのが愛情。それを教えてくれたのがイタリア郷土料理であり、マンマの味でした」と話します。
母から子へ、今なお代々と受け継がれているイタリア郷土料理に込められた、マンマの豊かな愛情を感じたひとときでした。 |
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| 「イタリアに行くたびに、手作りの新鮮な味に出会います。いつまでも記憶に残るマンマの味をこれからも伝えていきたいですね」(今井シェフ談) |
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