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7月から6ヶ月間、イタリアはEU連合の議長国となり、ベルルスコーニ首相はイタリア政府の代表だけでなく、EUの代表を務める。もちろん、この間に不信任投票が行われ、ベルルスコーニ政権が過半数を取得できない場合は、中道左派の誰かがイタリア政府の首相となり、自動的にEU代表のポストを得ることになる。しかし、世界の桧舞台でイタリアのイメージをダウンさせないためにも、この6ヶ月間は野党もおとなしくしているであろう、というのが大方の考えである。
先日、ベルルスコーニ首相がかねてから望んでいた「裁判凍結法」が可決、EU議長国となるということで異例の速さで施行されることとなった。この「裁判凍結法」は、イタリア共和国の最高権威職とされる「共和国大統領」、「政府首相」、「上院議長」、「下院議長」、「憲法新議院長」の5人に与えられる不逮捕特権制度である。日本でもそうであるが、通常知られている「不逮捕特権」は、現職議員が国会などで過激な発言をしても、それに関して名誉毀損罪に問われないこと、また国会の審議は投票で決議されるため、相手方の人数を減らすべくむやみに裁判をおこさないことを目的として考案されたもので、あくまでも現在行われていることに関して、裁判を起こされない、もしくは、起こされにくくするものである。しかしイタリアの場合はこれとは異なり、この5人に関しては、就任以前に起訴され現在進行中の裁判も一旦凍結するというもの。期限は就任任期が切れるまでである。
この法律可決を一番願っていたのは、他でもないベルルスコーニ首相自身である。「IRI売却にあたり政治的圧力により不正に売却を差し止め、その件に関して起訴されたときに、司法官に賄賂を贈り不正な裁判を行ったのではないか」と問われているSME裁判の真っ只中であったからである。イタリアの国務やEU代表の職務に専念できると肯定的に考えるべきか、法は万人に平等ではない、と否定的に考えるべきなのか、難しいところである。
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