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近日、イタリアのメディアを騒がせた政治関連のニュースは何といっても「コッフェラーティ出馬決定」である。
コッフェラーティ氏はイタリア最大の労働組合、イタリア労働総同盟の前代表であった人物であり、イタリア人なら知らない人はまずいないといわれるほど知名度がある。昨年、ボローニャの経済学者マルコ・ビアジ氏が殺害されたときでさえ「陰の黒幕なのでは・・・・」と不当な噂をたてられるほどの実権者であり、その統率力は現イタリア首相であるベルルスコーニ氏でさえ一目置いていると言われるほど。イタリア労働総同盟の代表の任期を終了し、現在ピレリ社に勤務しているが、日本のそれとは比にならないほどの社会的権力を持つ労働組合を統括し、労働者権利を主張しながら問題解決に実力を発揮してきた彼の手腕は、労働に従事した経験を持つ者であれば誰もが認めるところだ。その彼のカリスマ性と統率力がかわれてボローニャ市長選に出馬することになったのだ。この人選は実に興味深い。なぜなら資本主義を唱えている中道右派支援者たちも、労働者としては労働組合の恩恵を受けなければ生活が危うい。コッフェラーティ氏自身は当選すれば政治家として初デビュー、落ちたところで、今回は市長選、それほどに傷はつかない。絶妙のバランスなのだ。
イタリアはファッションや文化、歴史の国であると同時に中小企業が経済を支えている生産国でもある。中小企業が一番効率良く動いており国内総生産額の多数を占めているのは、産業都市ミラノを抱えるロンバルディア州と中小企業運営モデル州となっているエミーリア・ロマーニャ州である。ボローニャはエミーリア・ロマーニャ州の州都であり、労働組合の拠点地として常に「中道左派政権」であったのに、前回の市長選では左派が敗北、政権交代が行われ「中央国家政権の政権交代はボローニャの市長選敗北から始まった」といわれるほど大きな衝撃をもたらした。
今回のコッフェラーティ氏出馬決定に、やはりボローニャ出身であるプローディ欧州委員会委員長は「これほど嬉しいニュースはない。今までの彼の活躍を見ていると、政治家でないことを実にもったいなく感じていた。統率力といい判断力といい、イタリア国家のためにも是非活躍してほしい人材だ」と語っている。
当のプローディ委員長自身も次回の総選挙には中道左派連合の代表に推薦されている最有力候補のひとりである。なかなかチームワークの取れない中道左派とベルルスコーニ首相のカリスマ性でチームワークだけは抜群の中道右派の戦いが面白くなりそうである。
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