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この街は劇場。海。そして舞台。この街に生まれ育った私にとってもそうでした。だから、この街についてお話しするとしたら、まず海から話し始めなければなりません。海はそこにあり、躍動し、姿を見せ、その存在を感じさせます。我々の生活にそっと忍び込み、南風とともに家々に入り込み、厳しい冬をやさしいものに変え、また、夏の楽しみを与えてくれます。ジェノヴァの海は、夜明けにはクリームブルー色、昼の太陽には銀色、日暮れには琥珀色へとその趣を変えます。
ジェノヴァの海はこの街の歴史。海の強国の栄光。そして、大陸間交易の舞台。ジェノバ・ニューヨーク、ジェノヴァ・ブエノスアイレス、ジェノヴァ・シドニーをそれぞれ結ぶ航路はあまりにも有名です。ジェノヴァを後にしてこれらの航路をたどった船は、多くのイタリア人に、海を越え幸運を掴むという希望を与えました。そして、それらの船を港で照らしていたのは、航海の指標であり、また市民のシンボルである16世紀のランタン(灯台)でした。
ジェノヴァには、また、多くの人々が世界各地から訪れます。ジェノヴァ、そしてジェノヴァ人は、ぐちっぽく、理屈屋で内気ではありますが、ホスピタリティー精神が豊かです。かつて他国に移住した同胞をもつ民族であるため、世界中から集まる人々、カラー、香り、そしてその味覚に、あえてその門を閉ざすようなことはしません。ヨーロッパでも最も大きなその歴史地区は、中世の城壁を散歩して古の昔に想いを馳せ、また、白大理石と黒スレートの組み合わせのエレガンスを堪能しながら散策します。また、大理石の噴水を設けた中庭や、フレスコ画、絵画、鏡や高級家具で飾り立てられたサロンを備えた貴族の館の豪奢さのごとく、ロマネスク様式の教会のその素朴さを評価したり、または、ジェノヴァ方言や、世界各地の言語を耳にすることもあるでしょう。そして、イタリアの高級ファッション服を買い、薄チョコレートや、布地、宝石などの工房を見て回ったあとは、優れた設備とスタッフ(職業医師)を誇り、イルカやアザラシの出産といったイベントも実現させた、旧港の真ん中にあるすばらしい水族館で散策を終えます。
歴史地区を散歩すると、郷土料理の楽しみに浸ることもできます。例えば、手作りのフレッシュパスタ(ニョッキ、ラザーニャ、そしてパンソッティは有名です)は、ペースト(バジリコ、パルミッジャーノチーズ、ペコリーノチーズ、ニンニク、エクストラバージンオイル、塩をすり合わせたペースト)や、きのこのソース、クルミのクリーミーソースで和えます。また、サントルチェーゼのおいしいサラミも楽しみの一つ。フォカッチャにもいろいろあり、オリーヴオイルと塩だけのシンプルなフォカッチャ、オニオン入りや、オリーヴ入り、またはセージ風味のフォカッチャ、または温かいストラッキーノチーズを包んだフォカッチャ・ディ・レッコもあります。それから、ファリナータ(エジプト豆の粉で作る薄いタルト)、ビエートレ(甜菜)やアーティチョークのタルト。そして、海からの贈り物である新鮮な魚介類などなど... ボリュームのあるシーフードフリッターを味わう絶好の機会です!すべて、県特産の白ワイン、なかでもピガートやヴェルメンティーノといったワインを合わせていただきます。デザートについては、カネストレッリ(真ん中に特長的な穴のある柔らかいクッキー)、パンドルチェ(砂糖漬フルーツ、松の実、干しブドウを詰めた柔らかいケーキ)のどちらかを選ぶといいでしょう。それから、忘れてならないのは、この地域特有のパステルカラーで彩られた家々が軒を連ね、いまだに漁業で暮らす人々の暮らす村、ボッカダッセで味わうジェラート。このジェラートに舌鼓を打ったら、海を左手に、イタリア大通りを楽しく闊歩し中心街に戻ります。海は穏やかであっても荒れていても、いつでもその景観を楽しむことができます。
ジェノヴァはリグーリア州の中心であり、フランスとトスカーナの間に位置する小さい県ですが、美しい山岳風景やスキーを楽しめます(サント・ステファノ・ダヴェートの町などにて)。また、海の絶景にも恵まれています。そして、いつも旅人を魅了してやまないのが、西と東の2つのリヴィエラです。西のリヴィエラでは、チェッレやスポトルノといったビーチ、または魅惑的なドルチェアクアやノーリといった町々、また、東のリヴィエラでは、自然公園と呼ばれる地域に、海に垂直に佇みカラフルで魔法にかかったような5つの村(チンクエテッレ)、それからポルトフィーノ(山のグリーンと海のブルーの間に聳え立つ小さな村)がおすすめです。
リグーリアは職人の地。いくつか挙げるだけでも、アルビーソラの陶器、カンポ・リーグレのフィリグラーナ(職人の手により作られる細かい金銀細工)、アルターレの吹きガラス、エクストラバージンオリーヴオイルの生産、草花栽培など、多くの貴重な特産物があります。
これら地域の地理的中心地にジェノヴァはあります。その歴史を誇りとし、また陸・海・空の国際的交通網の発達したダイナミックな街。ジェノヴァは、2004年のヨーロッパの文化発信地として、未来に狙いを定めています。 |
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| 17世紀の貴族の館と、海に面し中世の趣を残すジェノヴァ中心街 |
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| 細い小道に面した19世紀の建物 |
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| ヴェルナッツァ(チンクエテッレ) |
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