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ある日、トルタディパーネtorta di pane(硬くなったパンで作った焼き菓子)は大のお得意でも、キャッキエレchiacchiere(揚げ菓子)に関してはまだまだの私の母が、レシピを子供達に伝えていこうと思い立ち祖母に聞いたことがあった。
さて彼女はなんと答えたでしょう? なんと、『知らない』って。40年もこのお菓子を作ってきたのに、正確なレシピは知らないって。なぜって? そう、これがイタリア家庭料理の秘密の1つなんだってこと、皆さんに教えちゃいます。祖母は日頃使うコップやカップ、スプーンといったものを、秤や計量カップ代わりにして材料を量ったり分量を足したりするのに使い、作ってるお料理の色具合や香りで残りの調理時間を調節したりしていたの。
だから、家庭料理っていうものは本で覚えるものではなくって、キッチンで覚えるもの。あの調理器具がおいてある、あのキッチンで、あのオーブンで覚えるもの。だからこそ、それと違う方法で教えるのは難しいし、違う環境の中で同じものを作るのも難しいの。
イタリアの家庭では、日曜のランチに、お菓子、特にクロスタータcrostata(シンプルなタルト)の準備をするとき、よく男の子と女の子たちが集まってオーブンで焼くタルトの形を整えるの。
こうして、好奇心にかられて遊んでいるうちに、食卓に対する愛着が湧いてくるもの。それは、特別なごちそうを愛情込めて作っているときに、たとえ天と地がひっくり返ったとしてもオーブンの前でビクともしない、マンマ(母)のあのぬくもりと安心感に通じるもの。
そんなふうにして、女の子だけじゃなく男の子たちも料理を覚えていくし、もしかしたらこれこそイタリア人男性の“サクセス”の秘密なのかもしれない(アメリカ映画の中でいったい何人の恋する女の子が、ロマンチックなディナーを共にして彼らの虜になったのかしら...!?)。料理もこなす男性はたまらなく魅力的だもの。イタリア語で“Prendere
per la gola(golaは喉の意)” っていう表現があるけど、それは、誰かの好物を愛情込めて作ってあげて、その人を誘惑するっていう意味なの(ここで言っているのは、彼が記念日を忘れたときに私たちがしたくなる「(誰かの)喉元を掴む」っていう意味の方じゃなくってね(笑)!)。
恋をしている人たちへ、そして恋をしたい人たちへ−いつもと趣向を変えたおいしそうなディナーの締めに、ぜひドルチェ(デザート)も作ってみてね! もちろん、テレビは消して、部屋は明るくしておくこと。 マリーナからのアドバイスよ! |
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| 「祖母のリーナ」 |
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| 「祖父のルチャーノ」 |
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| マリーナの手作りケーキ |
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| 本文:Marina Zicchetti 訳:宮Tucci明子 写真提供:Marina Zicchetti イラスト:Andrea Dentuto コーディネート:Andrea Dentuto, 宮Tucci明子 文法事項監修:Cristina D'Auria, Andrea Dentuto, 宮Tucci明子 |
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